Googleは検索エンジンではない

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検索エンジンとは、検索したい言葉を入力すると、世界中のウェブサイトの中から関連性の高いウェブサイトを表示してくれるものである。

世界で一番使われている検索エンジンはGoogleだ。それではGoogleで検索をしてみよう。

「検索エンジン」で検索すると、まず

Googleは検索エンジンとは?という定義のウェブサイトのリンクが説明付きで一番上に表示する。さらに、

「他の人はこちらも質問」

とあり、いくつかの質問の回答を表示する。クリックするとその答えを表示する。そして、左側にはウィキペディアの定義を表示する。

次に「iPhone」で検索しよう。

今度は広告が表示されるが、その上にiPhoneの写真と価格が見える。Shoppping広告という広告の一種だ。

このようにフライトの番号を入れればフライトの時間とターミナルを、お店を検索すればGoogle Mapの結果を表示してくれる。

これは検索エンジンだろうか?この検索結果を見れば、とりあえず検索エンジンの定義もわかるし、iPhoneの商品注文もできる。フライトも確認できる。次のページに行く必要がないのだ。先ほどの定義で言えば、関連性の高いサイトへの「リンク」を表示して、そのサイトを「紹介」する。しかし、Googleの検索結果(Search engine result page(s) SERPsともいう)は、検索だけで完結し、次のページへ誘導していない。検索エンジンではなくGooleだけで完結する情報サイトとなっている。

Googleの狙いは「いかに一人でも多くの便利なメディアであること」を目指している。それで満足してもらい、一人でも多くの人がGoogleを使い、便利だなと思ってもらうために、日々さまざまな工夫をしている。

だからGoogleで簡単に検索し、出てきた結果には、万人が求める最大公約数の情報がのっている。一般的な誰もが知りたい結果、知っているべき知識を求めるなら、いつも通り検索すればいいだろう。しかし、検索しただけでは「誰もが知ってる知識」しか得られないのであり、「あなたが知りたい」他の人が知らない情報を探し出すことはできないということは前提として考えておきたい。

一方でGoogleに紹介されるインパクトは大きい。そこでSEO(Search Enginle Optimization)という手法が生まれ、多くの専門家がGoogleで上位にあげるための工夫をしている。誰もが検索し、検索結果から金が生まれるワードには、多くくのSEO業者と呼ばれる専門家が日々上位に上げるための研究と施策を行っている。

Googleから見て、このようなSEO業者が上位にあげようとするコンテンツが、ユーザーのもとめる情報ならいいのだが、内容がなかったり、事実と違う内容や誇張した内容があるとユーザーとって使いにくい検索エンジンになったり、間違った認識を与えてしまう。Googleは、ユーザーの使いやすさ、安心を高めるために、ユーザーのもとめないページは排除しようと努力している。

そのような思惑の中で検索結果は出力されている。Googleは便利だ。検索結果も使いやすく最適化され、不必要な情報は排除するために膨大な努力とコストをかけている。

あなたが、自分なりの情報を手に入れ、自分なりの考えを培いたいなら、Googleが最適化してくれるSERPsを見ているだけでは無理だ。さまざまな手段を用いて、自分なりの情報元を、収集方法を手に入れなければならない。

まずは日頃のGoogleの検索方法から考えなおしてみよう。

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Toshiaki Ejiri: Born in Fukushima, working as web analytics consultant since 2000.