学習データの活用により教育現場はどう変わるのか?
稲田大輔さん、AI先生ATAMA +。アダプティブラーニングともいう。 ひとりひとりの学習にパーソナライズしている。大手塾3割に導入済み。
神野元基 AI型教材Qubena開発。学生に合わせた学習ができる。アダプティブラーニングを実践。手書きで自動判定できる。なにが困ってるか把握しながら学ぶことができる。
加藤理啓 ClassiというWebサービスを提供。
モデレーター山田 政寛九州大学ラーニングアナリティクスセンター
ラーニングアナリティクスとは、 解釈可能性のあるデータ 解析を目指している。スライド にどのていどおくれてるか ふぃーどばっくするしすてむや知識マップをつくったり、 人間関係や議論に寄与するか調査したり、授業の 態度などで成績予測をするなどもできる。
UNESSSCO EduSummit2019でもテーマとして挙げられている。 学習データ活用してどうだったのか、 それぞれ話を聞いていきたい。
稲田さん、 アダプティブラーニングで一人一人にあわせた 教材を提供すると、成績が上がる。学習時間を短くするだけではない。いままで闇雲に同じように勉強したところが、弱点を知らせるようになり成績が上がった。データーを活用して 人に合わせると劇的に成績が上がる。
神野さん、子供勉強時間が半分になった。30時間ぐらい余剰時間を生み出し、次の教育にかけたりSTEAM教育をとどけられるようになった。人がやるべきことは ひと、システムがやるべきことはシステムになったと思う
加藤さん、サービスの中で、主体性の育成 にちゃれんじをしている。その中では、プロジェクト学習で目標仲間にシェアしていると、はやくフィードバックをもらえる。ログや学習データーをつかって蓄積することで、頑張り状態をどういう時間にどういうアクションを取ったかとか、アイデアがあるかとか 先生にもどしてあげると、想定通りだったことも多いがアクティビティが見えるようになったことがよかった。
ICTを現場に入れると、なかなかすんなり入らない。ご苦労もあったと思うけど対策、アクションは?
稲田さん、プロダクトをつかって子供たちが良くなっても、勉強は紙と鉛筆でやるものだから、やらせない。教育長が指導と違うから導入しないというケースもあった。ATAMA+は新しい教育改革をやるというマインドでやるようにしている。 補足教材としてはうまく導入されない。だから大きな改革とすると いっきに進む。
神野さん、アダプティブラーニングというと、 その戻り方どうなの?というような教育論になってしまい、どうすべきか現場 の先生と話し合うのに一番時間をかけなければいけない。学校であると、指導要綱 と教科書の問題がでてくる。それぞれ授業の設計に対して、いままでと違うので、 ゼロから作らなければいけないところが大変。その大変さを合意してから始めた。
加藤さん、学校でタブレット ふつうだったけど、2014年はそんなんじゃなかった。数千台タブレットを100校にばらまいた。Classyの体感 できる環境を提供したが、ベータ版は 4割しか導入されずハコの まま置いてあった時代もあった。スマホ 禁止と聞かれ、対策に苦慮した。
学習ツールを現場に届けるときに、先生の教育理念とプロダクトの教育理念のずれをどうやってうめていきましたか? 先生は教育で使いたがらない。タブレットを通して、成長体験を知ってるベテランの先生 の方がうまく使っているケースが多い。
いままで教育理念とズレたことは一度もない。誰もが同じ思いをもっている。でもAIを うさんくさいとおもってるひとはいて、本当に実現できるのか歌が強いケースはある。
AIもアダプティブラーニングも胡散臭いとおもわれるので極力使わないようにしている。
人がやるべきところは人がやるという基本的な考え方。間に誰かがいるはず。データー をどういかす、 橋渡しする人材は必要なはず。
できるだけプロダクトをつかいやすくして、橋渡しの人が不要になるようにしたい。みんなに触ってもらうことが大事。言葉じゃなくプロダクトに触れた時に体感できるもの。
企業現場だから考えられる、これからの理想像。受験にうかっただけでは得られないコミュニケーションや 協調性などを学べる機会が必要。そのために基礎知識を学ぶ時間を短くしようとしています。
もともと子供に時間をつくり、21世期 必要な 教育を届けたかった。学校、塾などを生徒の学習履歴をシームレスで 確認できるようなら、いろいろ届けられそう。
常識を疑ってみる。あえて違う価値観に触れる 機会を作る。この子 と一緒に学んだらもっと学びが深くなるなんて気づきを提供できれば楽しそう。