「エフェクチュエーション」は超実践的なスタートアップ向けビジネスフレームワークだ

「エフェクチュエーション」は超実践的なスタートアップ向けビジネスフレームワークだ

成功するスタートアップの方法は学ぶことができる。それがエフェクチュエーションだ。

成功した起業家の行動から10の法則を導き出した学問だ。

従来のビジネスの理論は成功したビジネスをとりあげて、その成功したビジネスの特徴、市場や競合や自社の強みなどを理論化するものだった。
しかし成功した起業家がはじめからそんな理論をもってるか、というとそんなことはない。試行錯誤して結果として成功を収めている。しかし誰もその真実を学問としておしえていなかった。

銀行だって経営学だって、事業化では明確で具体的な目標をもつこと、目標達成をするために計画を立案することが大事だと学んだことだろう。

しかし、エフェクチュエーションでは、この「目標主導型」な考え方は成功する起業家にとってマイナスになる反対の考え方である、というのだ。

成功する起業家は持ってるものではじめる

目標を具体的に決め、その実現手段や計画をつくり、マイルストーンを決めていく。この方法を「管理者的思考=コーゼーション」と呼ぶ。「エフェクチュエーション」と対立する考え方だ。

このやりかたは合理的で分担しすすめる事ができる一方、目標に縛られてしまい、柔軟に動くことができなくなってしまう。資源があって目標が達成できたら成功、資源がなくて目標が達成できなければ失敗となってしまう。管理者としては優れているが、それでは起業しても成功することはない。

今使える手段を重視し、目的達成のために持ってるもので工夫するのが成功する起業家だ。

目標と目的は違う。起業家は当然「成し遂げたいこと=目的」はある。しかしそれをどのぐらいの量、金額で達成するかという目標は重要ではないということなのだ。

計画できることは考えなくていい

計画できることは、予測できること。それはしてもいいが大事ではない。むしろ予測できないことのために起業家はいる。不測の事態に生き残るために柔軟に行動すること、これが起業家に求められた役割だ。

エフェクチュエーションではこのことを「機上のパイロットの原則」という。パイロットは予定通り飛行機が飛ぶならほとんど必要ない。彼らが乗っているのは予定通りに飛ばないとき、トラブルのときに生き残るためにいる。

このような法則が10ある。「確実性の原則」「世界の構築」「資金調達」「クレイジーキルトの法則」「所有とコントロール」「レモネードの法則」「ビジネスプランとビジネスモデル」「ベンチャー・アイデンティティ」そして「機上のパイロットの原則」

法則名だけ見てもピンとこないかもしれない。

許容できる失敗を進んでする 

エフェクチュエーションの法則は、いままでのビジネスフレームワークなどに比べると、「心構え」や「行動規範」に近いかもしれない。

でも成功する起業家が後で振り返ってうまく行ったことを計画表や実績の数値で表すことが多い。だから計画や管理が起業の成功につながると誤解する。

しかしその計画表や数字があったから成功したのではなく、試行錯誤の結果数字が残せるビジネスが見つかったことのほうが大事だということを学べる。

その一つが許容できる損失の範囲での失敗をして、意思決定に利用するということである。当たり前に聞こえるかもしれないが、本来正味現在価値を調べ、そこから収益化がもっともあがる事業を伸ばすと判断する現代の経営手法から見ると幼稚に見えるかもしれない。しかし現在価値がどうなるかなんて誰もわからないが、失敗で起きる被害を見込むことはできる。

まとめ

以上、これからビジネスを起こす人、新規事業を立ち上げる人は、エフェクチュエーションを学ぶといいだろう。

書籍としては、

エフェクチュエーション (【碩学舎/碩学叢書】)

がアマゾンでは見つかるが、結構いいお値段で結構分厚いようだ。

もう少し読みやすい本として、

エフェクチュアル・アントレプレナーシップ
なら3,000円しないので「受容できる損失」になるのではないだろうか。

私も8月のFlashセミナーでエフェクチュエーションを学ぶまでは知らない言葉だった。

積さんがウェブ解析から離れた、様々なテーマでセミナーをひらくのがFlashセミナーだ。

次はFlashセミナーVol.3「マーケティングトレースって何?」といういますごい人気の「マーケティングトレース」を学ぶセミナーだ。

その次はFlashセミナーVol.2 Live Commerce Trend Guide ライブ配信コミュニケーションの延長にあるコマースとは

そして次はなんと、FlashセミナーVol.4 「オンライン時代の美肌男子」

ウェブ解析士協会にしてはなんて華やかで楽しそうなんでしょう♪
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