お茶が美味しくなくなる呪い

「トシアキトシアキトシアキ」
いま我が家で唱えられる呪文だ。

この呪文はお茶をまずくするおまじないだ。

私はお茶を入れると大抵不味くなる。緑茶はそうでもないが、中国茶は味がなくなり、紅茶は香りがなくなる。

根本的な理由は分かってて、お茶を嗜む経験がほとんどなかっためだ。紅茶は特にむずかしくて、茶葉からお茶を引くタイミングがとても大事だと思うが、そもそも紅茶をおいしいと思ったことが若いときほとんどなかった。子供の頃はお茶には縁遠く、両親も緑茶しか飲まなかった。高校で上京して、お茶を飲むことはなかった。コーヒーは眠気覚ましの薬のようなものだった。

若いうちにお茶を楽しむことを知れるって素敵なことだと思う。子供は願わくば来客があったら美味しいお茶をいれることができるといいなと思う。

だか、それだけでは到底説明できないぐらい、美味しくなくなる。お茶を入れるときにはポットもカップも触らないようにしてる。実際なんか味が抜けるのだ。

これはもはや呪いじゃないか?と言うことになり、子供たちは呪文を唱えながらお茶を入れるようになったとさ。

Toshiaki Ejiri: Born in Fukushima, working as web analytics consultant since 2000.