働き方改革でなぜ息苦しくなるのか?

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つとめてる方と飲んでいると「はたらきかた改革で早く仕事を終わらせなければいけないのです」「仕事時間も制限されてほんと息苦しいのです」と聞くことが多い。

多分本音で、「自由に仕事できた権利が奪われている」と嘆いている。
本来おかしな話だ。

だって、働き方改革は無理がない働き方をしよう、という運動ではないのか。
それがなぜ窮屈になるのだろうか。

理由は簡単だ。仕事が減っていないからだ。

仕事量を減らさず勤務時間をへらすことで効率化をする。
多分一定の効果はあるのだろうが、それが本質ではない。結果は多分窮屈で、不自由さを感じる改善策である。

でも働き方改革とは時短ではなく、仕事そのものの効率的な進め方であることを忘れてはいけない。でも組織での改革は社員任せ現場任せで業務フローの改善にいたっていない、時短勤務運動になっているように思う。

書面をへらす、業務フローを簡略化する、無駄な作業をなくす、書類を減らす、組織をなくす、
もっというと
サービスを減らす、対応をなくす、品質を下げても安定させる、些末な対応を断る
のような改善ができているかである。

思い出さないだろうか。大東亜戦争(太平洋戦争)のときに日本軍が戦略の失敗を戦術で補おうとしていた。足りない物資と技術力を補うため、松脂で燃料を作ったり、バケツリレーで焼夷弾と戦ったりしてた。

いったい戦争から何を学んだろうか。

日本は世界でも生産性が低い。その低さは残業時間の長さではなく、効率的な業務フローではないことだ。稟議とか過去のやり方を変えずにこのままずっといくことが、未来の若者の可能性を狭めてる。

えーまーそう偉そうに言う私も日本から世界に行こうと来週からアメリカで展示会してきます。突貫工事で資料作ったり無茶させてまして・・・

働き方改革に物申す資格なんてないんですけどね。でも大手企業の「働き方改革運動」ってやつは変な気がしててね。

Toshiaki Ejiri: Born in Fukushima, working as web analytics consultant since 2000.