大学時代の就活の話に戻す。
そんな感じで就活hackを楽しく進めていたが、二次試験以降で問題が起きてきた。志望動機をちゃんと説明することができないのだ。
私は当時実家の商社次ぐことしか考えてなかった。でも
「私実家の会社継ぐから3年とか5年でバイバイするんです。テヘ♪」
なんて話をして大手商社はもちろん、卒業も危うい大学生がどこも受かる気がしなかった。
だからといって、
「私は御社のために粉骨砕身努力しまして、一生勤め上げて、貢献しまくりまくります!!!」
みたいな嘘、熱く語ってもバレると思った。学生のちょろい嘘なんて通用しないだろう、と。
嘘じゃなく、でも受け入れられるメッセージが二次試験で必要だった。
その時に思ったことが当時アマチュアDJとしてレコードやら雑誌やら買い集めてクラブとかに行ってたレゲエだった。
レゲエは宗教で何故かふとマーカスガーヴェイを思い出した。
マーカスガーヴェイというジャマイカの偉人はアフリカとジャマイカとニューヨークで黒人による三角貿易をしようとした。そうして白人に搾取される経済圏から黒人を自立させようとしていた。
私は中小企業の父の会社をなんとかしたかった。大企業に依存しない仕組みを作りたかった。栄光なき天才たちで知った大手商社と民衆に潰された鈴木商店や、BIg3に潰されたタッカートーペットを思い出していた。
だから父の会社を継ぐ、という言葉を最大公約数にすることにした。
「私は地方中小企業が活躍する社会を作りたいです。」
という言い方に変えた。その当時は父の会社を継ぐという言葉を装飾しただけの言葉だった。
しかし嘘ではない。そしてできることなら父が倒れるまで酒を飲んだような大手企業との接待やら下請けやらは避けたい。中小企業同士で経済圏を作って、其の中でお金や人やモノが回ればいいんじゃないか、と思った。そうすると妄想が膨らんで二次面接でその思いなら楽しく伝えられる自分がいた。
私は中小企業なんて報われない価値のない仕事、誰も評価してくれないと思った。でも対して企業研究もしていない私は(笑)、おっかなびっくり「私は地方中小企業が活躍する社会をつくりたいです」語ると、いままで怖そうだった面接官やOBが熱っぽく私の思いに対し自分のしたいこと、会社がしようとしていることを語り始めた。何も研究も発表模する必要なく、私はたくさんの人が地方や中小企業に問題意識をもってることを気づくことができた。
この言葉が私の人生を変えることになる。