佐藤さんの「この世の中をどうしたいか」というエントリーを見て刺激を受けて私のインターンを受け入れたケースを紹介したい。
私はインターンを結構会社はじめた初期の頃から受け入れてきた。インターンを受け入れることは
「学生の世話をするのが大変」
「自分のような小企業や個人事業主ではインターン受け入れにふさわしくないのでは」
などと感じるかもしれないが、そのイメージを変えたいと思う。学校は今職業体験を重視していて単位授業として多くの大学、高校で実施している。受け入れ企業を探すのは結構大変だと聞く。そこでもっとたくさんの企業に受け入れてもらえるようこの記事が参考になれば幸いだ。
インターン受入れのメリット
インターンを受け入れる企業のメリットは以下となる
- 仕事へのモチベーションアップに役立つ
社員や自分が学生と接することで自分のしている仕事や、やりがいの話をすることが多くなるだろう。それは仕事をするうえで自分の仕事の大事さを再認識し、価値を確認することができる。また、どうすれば学生でもできるようになるか、仕事を分かりやすく伝えることで頭の整理にもなる。 - 若者の未来と仕事をつなげて考えられるようになる
学生にとっても仕事をどう考えるべきか考える指針となる。そして学生が感銘を受ける瞬間や仕事で学んでる姿勢を見ると、仕事と若者の未来をつなげて考えられるようになる。それはたとえその若者が他の会社や業種に行ったとしても、その経験はきっと業界にとってもプラスに働く。中長期的に業界の発展につながると思う
インターンに依頼する仕事
よくインターンを入れると頼む仕事や指導で社員のリソースを使ってしまう、という話を聞く。また実際社員にインターンを任せると仕事を任せることに手間取ってしまっていた。しかし本末転倒で、本来社員と「同じような」仕事を経験するために来ているので過度な準備はしてはいけないと考えている。
私がインターンにお願いする仕事は、基本私と同行して議事録を書いて送ることをお願いしてる。同行すればインターンが望む様々な会社や人を知ることができるし、議事録を書く、という体験は今後社会人をするなら必ずやるだろうから、いい仕事経験になると考えているからだ。
議事録を書くということは、両方の話を理解しなければいけないし、業界の知識もなければいけない。大量の大人用語専門用語が飛び交っていると、それを理解するだけでも時間がかかる。だからインターンによっては時間がかかり、残ってしまうケースもある。それも経験と思っている。
私のインターン受け入れ経験
最後に私のインターン経験を。人生ではじめてのインターン受け入れは当時経産省が行ってたプロジェクトでのたった5日間のベンチャー企業の社長のカバン持ちをする、というプロジェクトだった。私はそのとき来た学生には、電話で会社に連絡をして、私の会社のツールを特別な期間無料体験できる、という案内をする仕事をお願いした。ウェブ解析も知らない学生だったが、無料であり損な内容ではない。そして何件か話を聞くという会社を自分で見つけ、私が同席して、本人に説明をしてもらい、議事録を書いてもらった。相当大変だったかもしれないが最後に色紙を渡してあげた。ようするにたった5日間では何も教えられないし残してあげられないが、このような経験や実績は就職活動に役立つと考えたからだった。彼はそのインターンをしっかりとめげずにやりとげ、色紙をプレゼントしたのだった。
しかし話はそこで終わらない。
その後インターンをオモシロイと思った彼は、ある大手広告代理店で同じような電話して、ウェブ上にある企業情報登録サービスに申し込むというサービスの営業経験をしていた。企業の払う金額は5000円ぐらいで、報酬は1軒あたり500円という半分アルバイトみたいなものだった(ちょっと金額は曖昧だ)。
しかし彼はそのインターンで、大量の成約を獲得し、社員から『あのインターンに報酬を高く与え過ぎだ」とクレームがついたほどだった。なぜ彼はそれだけの正社員を超える成果を出したか。
それは営業先を大手フランチャイズや他店舗経営しているところに絞ったからだった。1軒獲得すれば数千件の登録が見込める。
これは私が考えたわけでなく、彼がすごかっただけのことだ。でもその後社長のスカウトを振り切って人材系の会社に行った。そのプロジェクトの事務局長はその後起業して上場企業の社長になった。
振り返ればとんでもない人をインターンに受け入れたな、と思う。