ビジネスにおけるソーシャルメディア活用の基本的スタンス

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ソーシャルメディアを活用しようっていっても、うまく伝えられない自分がいる。自分はさんざんつかってるし、ユーザーだって見てるし、意味がないわけないけど、コンバージョンに直結しないし、プロモーションもやりにくい。

一方でソーシャルメディアの専門家は「にぎわった」軸で話すから、中小企業や私ら解析とかしてる人から見ると「でCPAは?」といいたくなる。

数字だってオウンドメディアとサーチばかり見てると、ソーシャルメディアの数字はなんとも扱いにくい。上がったらいいけど、同じこと繰り返しても意味がない。サーチだったらそこどんどん極めればいいんだけどね。

でも逃げないで自分なりに説明してみる。

ソーシャルメディアは、ユーザーが友人や同じ趣味と交流を楽しむために使われるメディア。
友人とののつながりをソーシャルグラフ。
同じ趣味志向のつながりをインタレストグラフ。


タイムライン上でながれるようなリアルタイム性に価値のあるソーシャルメディアは「フロー型」。
過去の情報を蓄積し、いつでも閲覧できることに価値があるソーシャルメディアを「ストック型」。


Twitterはインタレストグラフのフロー型、YouTubeはインタレストグラフのストック型、Facebookはソーシャルグラフのストック型フロー型両方の側面を持つソーシャルメディアとなる。

さて本論。

ソーシャルメディアは人々が交流し、それぞれの興味のあることを楽しむ公園のような場所。ヨガやったりジョギングしたりBBQしたり。

そこで企業はマーケティング方法に注意が必要。
検索エンジンで検索するときは具体的なニーズがあって、そのニーズに関する広告はユーザにとって不快には思われない。
オウンドメディアを見ているユーザーもニーズがあって見ているため不快に思わないだろ。だったらみなきゃいいし。

しかしソーシャルメディアを見ているユーザーは、人とのつながりを見るのが目的のため、過度な広告やマーケティングは不快に思われてむしろ逆効果になってしまうことを気をつける必要がある。

例えるなら公園で商品を大声で売りまくるようなもの。

「このテレビがーなんとー39800円!!」

とか公園でやってたら捕まるw。

宣伝でユーザーは公園で楽しむことを妨げられ、決して商品にいいイメージを持たない。
ときにはソーシャルメディアの投稿に不快に思ったユーザーの批判的な発言が広がり、炎上してしまう。

企業としては、公園にベンチをおいたり、音楽を提供するような、それぞれの楽しみ方を妨げず、むしろ促進することを前提にマーケティングする必要がある。
このような性質から、ソーシャルメディアでコンバージョンに直結するマーケティングは難しく、効果も出しにくいと言われる。

しかしソーシャルメディアマーケティングは、企業がぜひ取り組みたい手法であることには代わりがない。

ソーシャルメディアはユーザーともっとも近い接点とコミュニティを作ることができるメディアだから。

企業としても、

公式見解を発信できるようソーシャルメディアのアカウントは持つこと!

これ絶対。なんかあったとき見解出せないから。

またソーシャルメディアのユーザーの声を聞き、コミュニケーションをすることで、より身近なニーズや苦情を聞くことができる。

直接コンバージョンにならなくても、事業の成果につなげるための幅広いユーザーとの交流ができる。

でもソーシャルメディアを活用するためには、ユーザーと一緒に楽しみ、コミュニティを創造し、活性化することが必要。そのためには常にソーシャルメディアを楽しみ、活用することと、どうすればもっと企業にとってカスタマーになりうるユーザー喜んでもらえるか研究する必要がある。そのためユーザーと直接接点を持つ、事業を良く知るインハウス(社内)での運用が理想的。

ウェブ解析の大事な1つのチャネルとしてソーシャルメディアを活用しよう。

Toshiaki Ejiri: Born in Fukushima, working as web analytics consultant since 2000.