UK Warns Government Agencies Not to Use Kaspersky Softwareで思うこと

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英会話の教材で面白いものを見つけて講座に使った。UK Warns Government Agencies Not to Use Kaspersky Softwareだった。UKがKasperskyの利用しないようにしているらしい。すでにUSも利用していない。理由はハッキングだ。情報の漏洩を恐れている。偶然講師がセキュリティのエンジニアだったので詳しく聞いたが、あらゆるウイルス対策ソフトウェアはパソコンの根幹のシステムを分析する機能をもってるし、サーバと共有する機能をもっているので、このようなPCのセンシティブなデータをハックすることはむずかしいことではない。このような問題は当然おきる、という

国家が情報をあらゆる手段で収集するのは当然だ

それは別に驚くことではなく、国家なのだからリスクやチャンスにつながる情報をあらゆる方面で収集するのは当然行なうことだ。日本を含めどの国もやっていて、公にならないならば、その方法の合法非合法は問われないのは当然のことだと思う。ただロシアは優れたセキュリティソフトを作ることができてそのチャネルが利用できたので利用するのであり、それを使う組織や国家が問題だということだろう。だから日本もセキュリティやアンチウイルスソフトは国内で作らないといけないな、と思う。中国だってグレートファイアーウォールでフィルタした上にモバイル端末で情報収集してるし、体制の危機と思えばgmailだってクラッキングする。国や体制として存続に関わることであればあらゆる手段で情報収集するだろう

映画Circleを思い出した

この記事を見てふと思い出したのは映画サークル(the circle)だ。あらゆるプライバシーを共有できるデバイスの危険性を示唆している。サークルはGoogleのことで、ソーシャルネットワークを見た人にはおすすめしたい。実際にはFacebookとブログですら自動で紐付けないので、そんな何でも外部に公開する人はいないだろうけど、そうするとこうなっちゃうよ、という示差は多いと思う

個人にとってもっとも身近なメディアがスマートフォンになり、様々なソフトウェアがもっとも身近な発信受信手段になってる以上、手紙を盗み見るよりずっと簡単に細かい情報が得られるのだから、使わない組織はないだろう。米大統領選挙でFacebookの情報を選挙活動に利用したが、個人的に思うに国家やグローバルエンタープライズのほうが100倍真っ黒なことをしているだろう。

そんな中で私達は個人の情報をどんどんソーシャルメディアに流している。思うにブログのほうがまだマシだ。消せるし。私達はそういうつもりで情報を発信しなければいけないし、情報発信にはそういう責任がついてくる。そういう意識がLineとかでメッセージを送ってる一般の人にあるとは思えない。

不必要にビビらせる必要はないが、私達はもっとその価値とリスクを紹介すべきだな、と思う。

 

 

Toshiaki Ejiri: Born in Fukushima, working as web analytics consultant since 2000.