みかんテロと、わたしの絶望

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この頃の息子の1日あたりのみかん消費量が尋常ではない。

日頃「吸い込む」ように食べるだが、その消費スピードは呼吸するように食べてるとしか思えない。まあ体に悪い者でもないからいいのだが、朝ダンボールに入ったみかんが仕事から帰ると消えている状態だった。

ダンボール一個食うのか!

そんなみかん好きだっけ?

とぼんやり思ってたのだが、先日友人の女性が会食で「みかんテロ」をしてるんです、と話がでた。テロといってもみかんをいきなり送りつけるということなのだが、今年に入って急にみかん好きになったのでお世話になってる方に送りつけていたのだそうだ。

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彼女が言うには、今年のみかんはひと味違うのだ。

あの猛暑の夏。
そして雨の少ない冬。
激しい寒暖差と少雨によって、みかんはいつもより皮も柔らかく、甘みも味も強烈なみかんとなった。
わたしの記憶では今年は人生で一番暑い夏だった。ということは、みかんが45年1度のレベルでうまいはず。

みかんテロには理由があったのだ。

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さあ明日平成最後のみかんの当たり年を楽しもうと思ってるそこのあなた。
そんな幸せを、わたしは共有したくない。

わたしは絶望を共有したいのだ。

彼女が言うにはそのベストシーズンは去年年末までだったのだそうだ。

年末年始の雨によって、みかんは変わってしまった。

皮は厚くなり、あの食べごこちのみかんは、もうない。

彼女のオフィスでも最初は一瞬でなくなったみかんが、家に持ち帰ろうとするスタッフから奪い取ったみかんが、だんだん余るようになった。

「あれはうまかった」としみじみ反芻する言葉を聞いていた

私の絶望を共有できてたら望外の歓びである(笑)

Toshiaki Ejiri: Born in Fukushima, working as web analytics consultant since 2000.