悪貨は文化を進化させる
ふらっと「元禄文化って小判の金の含有率が低い悪貨になったから生まれたんだって」
と話をして思った。
私が学生時代学んだことでは小判が悪貨にすることで、インフレで庶民が苦しんだ、ということしかなかった。悪貨は悪である、としか考えていなかった。
しかし、悪貨になったことでインフレになる。そして小判が流通する。
既存の消費財や生産財にとっては貨幣価値が下がり、インフレはマイナスに働くかもしれない。でも一方で消費者が手に取る貨幣が増える。増えた貨幣の使いみちとして、コンテンツに流れていった。だから元禄文化が華やいだのだ、という理論だった。
消費財や生産財は原料も人件費もあり、インフレがマイナスに働く。でもコンテンツを得るためにインフレによる影響が低かったり、影響をすでに受けた状況での価格で提供することもあるだろう。
いまはどうなんだろう。米ドルが空前絶後の大増刷をされ、しかも金と混ぜる必要もなく、コンピューターに入力する桁数を1つ増やすだけで10倍が電子空間上で流れる時代になり、でも インフレが劇的に起きず緩やかな上昇ですんでいることがすごいことかもしれない。
私達もインフレの影響下にいる。私達は悪貨の影響下にある。悪貨は$だけではなく、世界全体の貨幣だ。
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