解析新書 Table Anatomy

「とんかつ北品川」のチュートリアル

こんな時代外食は貴重な機会だ。

どうせ食べるならおいしいお店だけのお店ではもったいない、貴重な機会に、思い出に残るようなお店に行きたい。

それなら会員制のとんかつ屋はどうだろうか。

あの「とんかつ北品川」を紹介したい(いまはとんかつがはずれて「北品川」になっている)。


会員制である。

つまり一見さんお断り。

なので大将の心意気と本当に美味しく食べてくれる人しか入れない。

入れてもご飯そっちのけで自慢話してるおっさんとか、どんな大手の役員でも出禁になるらしい。

予約はたいてい10人以上で入れる。
1万5千円ぐらいは覚悟してもらうが、人数が多いほどチャレンジは大きくなり、感動も大きくなる。

とんかつ業界のパルプンテ

料理は大将のお任せ。大将のすごいな仕入れ力で、常識はずれなクオリティの食材を常識はずれな量いただくことができる。

ただしクオリティが高いため決して安いお店ではないが、量が多いからであって高いお店ではない。

何が出るか分からない。順番も分からない。何品出るかもわからない。ずっとメインディッシュが続くから無理もない。でもここでしか食べれないものばかり。

大将も素敵な人だ。好き嫌いあるかもしれないけど、とてもおせっかい。
「ビールなんか飲んだら腹膨れるから飲まんほうがええ」
っていつも言ってくれる(笑)

料理は、簡単に言うと、ずっとメインディッシュ。

かもテリーヌ、刺し身盛り合わせ、ステーキ、ビーフシチュー、とんかつ

みたいに、メインメインメインメインが続く。

でもたまにステーキのあとに

だいこんたいたん

とか出てくる。

えええ〜そこで!となる。

鯛の塩焼きのあとに


こはだ

とか。

読めないのだ。

それが楽しい。おおここでこれ!って感じで食べるのだがそれが全部メインにふさわしい美味しさ。

  • とんかつ屋なのにとんかつがたまにしかでない
  • とんかつ屋なのになぜか魚介の食材が特上
  • とんかつ屋なのにうかつに手を出すと危険ないいワインがある

ただし気をつけたほうがいい。大将はとてもホスピタリティのある方だ。もっと食べたいなか?と悟られると満足するまでサービスしてくれる(無料ではない)。

私は最後にビーフシチューを頂いたあと、

「まだいけるやろ」

と、松阪牛のステーキが出て、

「もう入らない!これを最初にいただきたかった!A5なのに!!」
と歯噛みしてと悔しがったことがある。

満腹中枢破壊する質と量

でもコスパがいいお店ではない。いい食材だからそこそこ高い。そして量もそんななくても、でもその量で出てきて、もはや笑ってしまう。

それがたのしい大人のお店だ。

まずはめったに出ないとんかつ。

このとんかつは絵では伝わらない。カレーパンに見えるのが残念(苦笑)。

分厚いロースをフライパンで焦げ目つけたあとオーブンで焼くので、通常のとんかつとはかなり違う。

どうちがうかというと、キャベツ、ソースなんて全くいらない。
もたれないし、ソースなんてかけたらもったいない味。
塩、レモンでいただきたい。レモンなくてもいいかなぁ〜

この量のとんかつが塩だけで一瞬でなくなる焼き方、肉質を想像するのは難しいかもしれない。

ヒレなんていらないね。もたれるロースはロースじゃない。

ロースこそとんかつ。反論は認めない(笑)。

大将が三重県出身なので、三重の美味しいものをよく進めてくださる。

しばしば的矢のいい牡蛎をいただけることがある。

これは多分的矢ではないけど。

他にも伊勢の伊勢海老、アワビも仕入れてくれることがある。

とんかつ屋だったのに不思議。
あわびの水貝は、あわびの概念が変わった。

あわびも伊勢海老も伊勢が日本一。
天照大神にお供えするだけある。

昔からわたしエビフライって私全然好きじゃなくて、名古屋人しかありがたがらないと、この店に行くまで思ってた。

ここのエビフライは人生で一番美味しい。

どのぐらい美味しいかと言うと、塩すら邪魔。

そのまま手で食べると最高の美味しさだ。刺し身より、天ぷらより、フライがいちばん。
北品川でフライだけたべてみたいなぁ。

戦友に似た共感が得られる 

とこんな感じで前半は「うまー」と食べることができるだろ。

しかし後半になるにつれ、どこまでもメインディッシュが続くうちに、

「いったいどこまで続くのか、胃と味覚が持つであろうか?」

という疑問が湧いてくるはずだ。

あれだけ美味しかったエビが、鯛が、

だんだんと「権利」だったはずのごちそうが、

「一人2本だね・・・」と「義務」になりはじめる。

そう、そこからが北品川の楽しさなのだ。

鴨のテリーヌが出たあとに、大根のたいたんをいただいてからの、とんかつ。

このコンボを、一緒に食べてる仲間と「そ、そうきたか!」とのけぞりながら食べていくのだ。

お店をあとにするころにはこのミッションをやりとげた、

なにか戦場を戦い抜いたあとの爽快感に近いものが待ってるはずだ。

まとめ

もともとは、グルメな友人経営者と雑談してるときに偶然見つけたブログで知ったお店だ。


このブログを見て
「行きたい!!」
と思ったが、

このお店は会員制、つまり一見さんはお断りである。


そこで偶然名刺交換した経営者の住所が北品川だったため、無理言ってランチ(当時はランチが合った。いまは不定期でやってるようだ)

にとんかつ北品川に飛び込んでもらい、そして無理言って夜入ることができたのだ。

そのときのブログはもう10年ぐらい前だ。

あのブログ以降、このお店を紹介するブログはいくつかあるが、決定版がない。

残念ながら、過去にあったたくさんの写真を探す時間までとれなかったが、少しでも雰囲気が伝わればうれしい。

松阪牛、あの人生最大のタラバガニ、同じく最大級のワタリガニ、天然の鯛などなど。写真を探せればいいのだけど・・・

でも間に合わないかもしれないと思ったのだ。

コロナで外食が減ってしまって、最初に思ったことが「北品川の大将元気かな?」だった。

こんないいお店がもし亡くなってしまったら・・・

人生に悔いが残ってしまう。

そして初めて家族を連れて行ったのだった。

さて行きたい人は以下を実践してみよう

  1. まずこの記事をリンクして「とんかつ北品川誰か行きませんか?」とSNSやリアルにつぶやいてみる
  2. 反応がなかったらこの記事をリンクして「とんかつ北品川”おごるので”誰か行きませんか?」とSNSやリアルにつぶやいてみる
  3. それで反応がなかったらejtterというtwitterをフォローして頼んでみる(笑)

一度どこかよそでご飯食べに行って、大将と楽しくご飯できる方なら北品川を体験してもらいたいな。

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