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倉敷営業所で新卒最初に行った最低の営業方法

こうして日本ゼオンに新卒として入社することになった。ちょうど入社の時岡山県倉敷市の工場が爆発した年だった。入社後その倉敷工場で3交代勤務となった、どの新入社員も必ず経験する現場研修だ。倉敷の工場は塩ビのプラントで、そこでQCやPDCAの考え方を学ぶことになる。

そして3ヶ月後の研修終了間際に人事部の面接があった、福島東京しか知らない私にとって、東京勤務であることが、この会社全体を知るのに人脈を作る上でも言い立とうと思っていた。そのことを熱心にアピールした。

たぶんこれは100%無駄だったんだろうとおもう(笑)。サラリーマンを3ヶ月やってるうちに何となくそう思ったが、私は地方中小企業を活性化する、と伝えているのだ。専務の合意も取り付けるのだ。答えは決まってた。

勤務先はそのまま倉敷勤務となった。倉敷営業所勤務。正直その想定はなくて驚いた、倉敷営業所は所長以外大卒で勤務する人がいなかったためだ。

そこは私が入社時に伝えた中小企業の仕事がしたいとい言葉が効いていた。他の化学工業系はほとんど大企業メーカーがクライアントだったが倉敷営業所は当時新規開発した合併浄化層、中小工務店もターゲットである。

ということで岡山県倉敷市で中小企業開拓の日々が始まった。思えば中小企業を対象にした営業をゴム製造会社が行うということに対し、私の経験と想像力はあまりに乏しかった。

初日に渡されたのはイエローページ。もう知らない人もいるだろうから伝えておくと、イエローページとはタウンページに似た法人向けの電話帳だ。

そこの工務店を、あから順番に電話して電話営業をするという。

え、え、え!マジ?

という印象は今でも忘れられない。ゼオンはゴムや塩ビの一部上場メーカー、相手は100%大企業製造メーカー。中小企業の工務店相手のビジネスなんてしたことがなかった。商社とリューベ単位での交渉なんてことが中心だった。どうにも甘かった。甘すぎた。

だから、そこで所長として座ってる営業所長もどうして工務店に売っていいか、そもそも工務店が何してる会社かを知らない。

だから電話帳で営業、となったのだ(笑)。人生で一番効率の悪い営業方法を体験できたのはラッキーだった、といまは言おう。

笑い話として最高だからだ。

そして、あから電話して断られる。ゼオンさんは倉敷では著名な会社だから、ゼオンさんの方が電話営業なんてするんですか?と言われてたりする。

いやーいい経験だった。起業したときもちょっと役に立ったしね。

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