吹く掃除機

吹く掃除機

小学校高学年の頃、栄光なき天才たちというマンガが子供に頃、小学校中学校の頃、美味しんぼと合わせて好きだった。

ちなみに美味しんぼは当時読んでたログインという雑誌で、日本酒のコラムなどを読んでて関心を持ったのだった。

ああなんてめんどくさい小学生(笑)

栄光なき天才たちは、惜しいところで失敗したり、大きな障害があったが後年になって認められた偉人を集めらもの。初期の作品は読み切りだったので、今読んでも初期の作品はストーリー展開も驚かされる。あのころから成功すべきニューカマーが成功できないことをなんとかしたいという思いが生まれてたのかもしれない。

私は起業したきっかけの一歩に岡山県新技術振興財団があった。
起業家を育成する行政組織で、ここがなかったら株式会社環はなく、ウェブ解析士もなかった。

出会いは飛び込み営業で行った総社市の製鉄所だった。

私は倉敷営業所勤務だったが地元大手は地元出身者が営業担当だったので、実績ゼロの私は辺境新規開拓担当だったw

岡山県は新見から八束村まで行ったことがある。誰より岡山県全土を見渡した自信がある。

その製作所は結局仕事にならなかったが説明会の桜に来てくれと頼まれた行ったのが新技術振興財団で私の人生を変えた。

そのときの説明会はクリアベールという空気清浄機を開発したカンキョー株式会社の藤村社長の講演だった。

喘息を患った子供のために、音の出ない空気清浄機を開発した。そしてテレビ通販中心に大きく市場を伸ばした。従来の空気を吸い込む方法の空気清浄機に対して静電気をつかった静かな空気洗浄機。一世を風靡した。

しかし今はない。

倒産してもうないのだが、製品性能について疑問の記事が週刊誌にあがったり、通販での安売り販売など理由はあったのだろうが定かではない。しかしそのあと大手家電メーカーが類似品を出してたので、コンセプトは間違ってなかったはずだ。

彼は発明家だった。既存の常識を覆す発明家だった。ファンを使わない空気清浄機を考えるなんて、天才だと思う。

彼が言った開発中の製品で、どーしても気になるものがある。

吹く掃除機だ

掃除機は吸い込むもの、だと思ってるだろう。

でも彼は言う、吸い込むのは大変だ。眼の前のもの吸い込んでみなさい、そうそう吸い込めるものじゃないよ、と。

彼が講演で語ってたのは

吹いたらどうだ

と。床の汚れやチリやゴミをまず吹き飛ばす。それを吸い込んだら何十倍もエネルギーを節約できる。

ということはモーターもバッテリーも節約できるから軽くて使いやすくなる。

やべー天才だ(笑)

誰か作ってくれ(笑)!吹く掃除機!!

彼のことは倒産後しばらく話題を見かけなかったが、偶然見た日経新聞で彼の記事を見た。

非電化家電

あれだけ苦労したのに、それでも発明をしてる。
いまからまさに社会を変えようとしている。

もし会う機会あれば、あなたの言葉があって私がいると感謝の気持ちを伝えたい。